平成27年12月定例会で山内一平議員が個別質問

平成27年12月定例会で山内一平議員が市政に関する個別質問を行いました。

1 南市原のまちづくりについて

(1)新総合計画への位置づけについて

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今後のまちづくりの羅針盤となる市原市新総合計画において、

南部ゾーンである南市原をどのような位置づけで、どのような方向性でまちづくりを進めていかれるのか、市長のお考えをお聞かせください。

 

小出市長 南市原につきましては、人口減少・少子高齢化が市内でも深刻な状況となっており、これらに起因する生活機能の確保や交通問題、地域コミュニティの維持など様々な課題を抱えております。

一方で、南市原は、豊かな緑や水辺などの美しい自然、その中で培われた食文化、郷愁を感じる里山や小湊鐵道のトロッコ列車、多くのゴルフ場など、ここにしかない多彩な魅力をもつ地域であります。

また、圏央道市原鶴舞インターチェンジにより都心や空港へのアクセスが飛躍的に向上しているとともに、首都圏と外房地域を結ぶ玄関口となるなど、高い地理的優位性を有しております。

さらには、地域の課題解決に向けて数多くの団体が自主的に活動するなど、高い市民力があります。

私は、これらの地域資源を最大限に活用し、産業、観光、食など、南市原ならではの施策を展開し、様々な課題に真正面から取り組み、牛久地区を含め、南市原の創生を図ってまいります。

そこで、新総合計画においては、地域の皆様の御意見を今後とも十分に伺いながら、将来のまちの姿を描くグランドデザインにおいて、地域のポテンシャルを踏まえた位置づけを行うとともに、地域特性を活かした施策の方向性を示してまいります。

 

(2)市民と行政との協働によるまちづくりについて

まちづくり協議会に対し、協働によるまちづくりという観点から、市としてどのような支援を行なっているのかお伺いいたします。

 

都市計画部長 本市では、市民の力や地域の力をまちづくりに活かしていくために、市民と行政が、それぞれの役割を担いながら、協働によるまちづくりに取り組んでおります。

その取組の1つとして、平成15年に「市原市まちづくり活動支援要綱」を定め、未整備地区など、都市計画上の課題がある地区において、その解消に向けたまちづくり活動に取り組む市民団体に対し、その活動を支援してまいりました。

支援の内容といたしましては、地域の特性に応じた「まちづくり構想」の策定等に係る調査研究や資料作成などの経費を、補助するほか、「まちづくり構想」の実現に向け、専門家の派遣や、職員が各市民団体の会議に参加するなど、人的な支援も行っております。

今後も、引き続き、協働によるまちづくりを推進するため、まちづくりに取り組む市民団体の支援を積極的に行ってまいりたいと考えております。

 

(3) 地域産業の創出について

地域産業の創出や商店街の活性化・地域コミュニティの活性化に取り組もうとする商店街や起業家に対し、空き店舗の改装費や長期的な経営を可能にするための専門家やコンサルタントの派遣などの支援が必要と考えます。当局のご見解をお聞かせください。

 

経済部長 商店街は、市民の身近な買い物の場としての役割だけでなく、地域の賑わい創出やコミュニティの醸成の場としての役割も担っていただいております。

このため、市では、各商店街が地域とともに発展できるよう、市原商工会議所など、関係団体と連携し、魅力的な商店街づくりや、地域活性化へ積極的に取り組む商業者等への支援を行ってきたところであります。

しかしながら、近年の消費者ニーズの多様化や大型店との競合、また、後継者不足などにより、各商店街では会員数の減少や空き店舗の増加など、課題が一層顕在化してきております。

このことから、市原商工会議所におきましては、市内商業の拠点となるJR3駅周辺を対象として、地元商業者はもとより、地域の町会や企業等を交えて、空き店舗対策など商業の活性化に向けた検討を行っているところであります。

また、市といたしましては、さらなる施策展開を図るために、地方版総合戦略や次期総合計画を視野に入れ、市原市産業活性化会議の意見を伺いながら、地域産業の創出に向けた創業支援の強化などの検討を進めているところであり、このような取り組みを通じて、有効な支援策を構じてまいりたいと考えております。

 

 

(4)上総牛久駅周辺の土地利用促進について

上総牛久駅周辺の土地利用の促進策が必要と考えますが、市としてのご見解をお伺いいたします。

 

都市計画部長 本市では、平成21年に「都市計画法に基づく開発行為等の基準に関する条例」の改正を行い、上総牛久駅をはじめとする小湊鉄道駅周辺の土地利用促進のため、市街化調整区域の建築規制の緩和を行なってまいりました。

しかしながら、上総牛久駅周辺につきましては、4件を許可したに留まっており、更なる対応が必要であると、認識しております。

議員ご指摘のとおり、牛久地区は、本市のグランドデザインにおきまして、南部地域の拠点となる「地域核」に位置づけられており、人口や都市機能の集積を図るべき地区であります。

したがいまして、今後、策定する「新たな都市計画マスタープラン」や、その高度化版であります「立地適正化計画」の中で、牛久地区の活性化に向け、その特性を発揮できる土地利用のあり方について、検討してまいります。

 

(5)道路網の整備について

牛久商店街を通る国道409号は幅員が狭く大変危険であり、災害時に緊急輸送道路としての役割を果せない状況である。地域住民の不安を解消し、より良い生活環境と地域の活性化が図れるよう、千葉県が進めている(仮称)牛久環状道路の整備が必要と考えるが、見解を伺いたい。

 

土木部長 (仮称)牛久環状道路は、牛久地区の道路環境の改善を図るため、千葉県が計画した路線であり、平成21年度に、県道鶴舞牛久線から国道297号までの区間、約740mを事業化し、現地測量や設計などを実施した後、平成23年度から、用地測量に着手しております。

現在の状況ですが、用地取得につきましては、平成26年度末の取得率は、面積ベースで約4割でありましたが、今年度に入り、多くの地権者の皆様から協力が得られていると聞いております。

また、並行しまして、埋蔵文化財調査を、順次、進めているところであります。

今後につきましては、残る用地取得を着実に進めるとともに、文化財調査が完了した箇所から、早期に工事着手してまいりたいと、県からはお聞きしております。

市としましても、牛久地区の交通渋滞や交通安全はもとより、生活環境の改善、更には、防災面の強化を図るためには、本路線の早期整備が必要と考えておりますので、引き続き、地元の建設促進協議会の皆様と連携しながら、県へ働きかけてまいりたいと考えております。

 

(6)交通空白地域への対応について

現在運行されているコミュニティバス「コスモス南総」の周辺の交通空白地域においても、自立した生活を送るための移動手段を確保するために、コミュニティバスの路線延長やデマンドタクシー導入などが必要と考えるが、見解を伺いたい。

 

企画部長 本市では、市原市交通マスタープランに基づき、地域で抱えている交通問題の検討にあたっては、それを一番熟知している地域住民の方を中心に、交通事業者及び行政の3者が協働して取り組み、「地域に最も適した交通」、これを確立することとしております。

その取組みの成果とか、効果につきましては、議員から只今ご紹介をいただいたとおりでございます。

ご質問のコミュニティバス「コスモス南総」は、運行経路や費用負担のあり方などを含め、地域住民で構成する運営委員会で検討がなされた上でスタートし、現在も定期的に協議を重ねてバス運行の改善等を図っております。

したがいまして、周辺の交通空白地域への路線の延長につきましては、対象となる交通空白地域の住民の方々の意向を聞きながら、「コスモス南総」の運営委員会とともに、どのような対応ができるか協議していく必要があるものと考えております。

また、デマンドタクシー等の新たな公共交通の導入につきましても、このような協働の考え方を基本として、関係する地域の皆様とともに取り組んでまいります。

 

(7)南総運動広場の利用について

南総運動広場は一番古く、施設使用開始から30年が経過しておりトイレの老朽化も顕著である。トイレが汲み取り式で時代にそぐわないため施設の利用が敬遠される心配がある。誰もが利用しやすいように、早急なトイレの改修が必要であると考えるが市の見解を伺いたい。

 

生涯学習部長 南総運動広場は、5箇所ある地区運動広場のうち一番初めに整備されました施設で、昭和60年12月に供用を開始しております。

平成26年度の有料利用者数の実績でございますが、野球場と庭球場を合わせまして、年間約1万人のご利用でございます。

また、その他、市民体育祭での利用を始め、同広場のランニングコースは、地域の皆さんが、健康維持のための散歩コースとしても利用されているところでございます。

ご質問の汲み取り式トイレでございますが、現代の生活様式や環境衛生面から、さらには、障がいのお持ちの方や高齢者の方のための多目的トイレが整備されていない状況等から、その改修の必要性につきましては、認識しているところでございます。

当該施設の改修につきまして、施設改修事業としての優先度や財政状況等を総合的に勘案いたしまして、今後検討してまいります。

 

 

(8)南部保健福祉センターの利用について

更なる健康寿命増進の為、市民一人ひとりが健康づくりに主体的に取り組むためにも医師や薬剤師、管理栄養士さんなどに協力をしていただき、テーマに沿った講演や講習などを企画し施設の活用と更なる地域福祉の向上を図っていただきたいと考えます。ご見解をお聞かせください。

 

保健福祉部長 高齢化の進展に伴い、要介護認定者数が年々増加する中では、健康寿命の増進が大変重要となりますが、そのためには市民一人ひとりが健康であることの大切さを理解し、健康づくりに主体的に取り組んでいただくことが必要であります。

現在、南部保健福祉センターでは、健康体操やヨガなどの講座を実施しており、また、毎日多くの方が健康増進や生活習慣病の予防のために、歩行用プールや運動器具を用いた体力づくりに取り組まれております。

御提案いただきました内容につきましては、市民の健康に対する意識の醸成につながるものと考えられますので、今後、指定管理者と共に実施に向けて検討してまいります。

 

施設の場所を示す案内標識が施設の直前にならないと無く、進入路が南総公民館方面からの一本に限られ、国道297号線から直接アクセスできない現状から、土地勘の無い遠方からの利用者にとっては大変不便であると思います。

 更なる施設利用促進の為には、利用者目線に立った誰もが分かりやすい案内標識の設置が必要であると考えますが、ご見解をお聞かせください。

 

 保健福祉部長 南部保健福祉センターの案内標識につきましては、現在、南総公民館の体育館前からセンターへ通じる道路の入口に1か所設置しておりますので、遠方から御利用される方につきましては、南総公民館や南総支所を目標にお越しいただくことになります。

 議員御指摘にもあるとおり、土地勘のない方には、分かりづらくなっておりますので、既存の案内標識の活用なども含め、検討してまいります。 

なお、当面はパンフレットやホームページなどを活用し、周知案内に努めてまいります。