平成28年12月定例会で渡辺直樹議員が個別質問

1 生活保護行政について

(1)自立支援について

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本市では、平成21年から自立支援プログラム策定実施推進事業を開始し、受給者への履歴書の書き方や面接の受け方、ハローワークでの仕事の検索の仕方などを指導する就労支援員を年々拡充してきたが、本事業による保護費の削減や職員の負担軽減など、これまでの成果について伺いたい。

保健福祉部長 本事業の実績といたしましては、平成27年度は、延べ271名に就労支援を行い、このうち81名が就労を開始しております。

生活保護費の削減効果額では、1,419万円となり、一定の成果があらわれているものと考えております。

また、このほかの効果といたしましては、就労支援員を段階的に増員したことにより、一人ひとりの生活状況や就労を阻害する要因を把握しやすくなり、よりきめ細かな支援が可能になったほか、専門性の高い就労支援員が中心になって支援を行うことで、ケースワークにあたる職員の負担軽減にもつながっているものと評価しております。

 

生活保護受給者の雇用について、保健福祉部門だけでは十分な対応ができない部分もあると考えることから、さまざまな関係機関と積極的に連携を図りながら雇用につなげていく必要があると考えるが、見解を伺いたい。

保健福祉部長 市では、平成25年6月に、ハローワーク千葉南との間で「生活保護受給者等就労自立促進事業に関する協定」を締結し、協働による自立支援事業を行っております。

具体的には、ハローワークの就職支援ナビゲーターが定期的に本市を訪れ、マンツーマンの就職相談を行い、その人に合った求人情報とのマッチングを行うなどの支援を行っております。

また、先ほどお答えした、本市の自立支援プログラムにおきましても、市の就労支援員がハローワーク等の関係機関に直接出向いて求職活動を支援するなど、連携を図っているところでございます。

市といたしましては、生活保護受給者を効果的に就労につなげ、自立を促進するため、今後も引き続き、関係機関との連携の強化に努めてまいります。

 

生活保護受給者が守るべきことや義務について、市では受給者にどのような指導を行っているのか。

また、他市ではこれらについてホームページ等で注意喚起を行っており、市民に生活保護施策について理解が得られるよう情報発信することは非常に重要であると考えるが、見解を伺いたい。

保健福祉部長 生活保護を受給するうえでは、能力に応じて働くことや、健康の保持増進に努めること、生活の維持向上と自立に努めることなど、生活上の義務が課せられております。

また、収入の増減があったり、住所や世帯の状況が変わったときの届け出義務や、ケースワーカーの指導や指示に従う義務などがございます。

市では、これら受給者が守るべき義務について、生活保護の開始時に、「生活保護のしおり」をもとに、生活保護制度の説明と合わせて、時間をかけて説明しているほか、日々のケースワークにおいても適宜指導を行っております。

次に、市民への情報発信についてでございますが、現在、本市のウェブサイトでは、生活保護の相談を受けるための手続き等についてお知らせをしておりますが、受給者の義務等については、掲載しておりません。

市民の皆様に、生活保護制度について正しく理解していただくことは、大変重要なことでありますので、今後、他市の事例等も参考にしながら、検討してまいります。

 

2 姉ヶ崎駅始発・終着の京葉線経由の直通列車に関する協議の進捗状況にについて

平成27年9月定例会以降の「姉ヶ崎駅始発・終着の京葉線経由の直通列車に関する協議」に関する進捗について、お聞きしたい。

企画部長 (お答えする前に、地方創生の時代におきまして、地域の活性化を図っていくということは、交通インフラの整備ということが、まちづくりの源泉のようなものである、というところでありますけれども、それを実現していくためには、きわめて難しい問題がかなりありまして、そういった所への対応も必要であるということを、最初に申し上げさせてもらいたいと思います。

その上で、お答えさせていただきます。)

現在の内房線は、人口減少や、高速バス路線の拡充などを要因とする鉄道利用者の減少が進んでおり、これに歯どめをかけることが、JR東日本としても喫緊の課題である、と伺っております。

JR東日本からは、姉ヶ崎駅での折り返し運転の増発を行うことは、姉ヶ崎駅の先の木更津駅から袖ヶ浦駅間、また、君津駅から木更津駅間の区間利用者が多く、現状ではこれらの乗客への対応から、難しいとの見解をいただいております。

また、駅を始発・終着として、恒常的に利用するためには、留置線、引込み線ですが、や乗務員の待機施設が必要となり、これらの施設は、木更津駅・君津駅にあるものの姉ヶ崎駅にはなく、新たに施設を整備する必要がある、と伺っております。

一方、これまでの協議において、姉ヶ崎駅を始発・終着とする京葉線の乗り入れには、利用者が劇的に増加するような新たな開発等が駅周辺で行なわれ、それに見合う収益を見込めるのであれば検討できる、との考えが同社から示されております。

これらのことから、姉ヶ崎駅を始発・終着とする京葉線の内房線への乗り入れは、短期的には実現が難しい状況ではございますけれども、JR3駅を拠点として、多極ネットワーク型の都市を目指す本市といたしましては、JR線は拠点と拠点を、団子と串のように結ぶ、最重要の交通でございます。

このことから、本市のまちづくりの方向性を、具体的にJR東日本に示しながら、長期的な展望をもって、京葉線の姉ヶ崎駅始発・終着を含め、鉄道の利便性向上について、JR東日本に働きかけてまいります。