令和2年第4回定例会で渡辺直樹議員が個別質問

2020.04_watanabe01

 1 姉崎運動広場について
 (1)水質及び臭気に関する調査結果について
 昨年8月、法面の一部から発生した漏水が異臭を発していたことを受け、市が行った

水質及び臭気に関する調査結果と臭気の原因について伺いたい。
 スポーツ国際交流部長 市では、毎年2月に、同広場の法面下に設置されております、検査用マンホール内、及び、その周辺、または放流先であります、椎津川の地点において環境調査を実施しております。
 ご指摘の「8月に発生した法面の一部からの漏水」では、漏水とともに、異臭についての情報もありましたことから、地元関係者の方々との立会いのもと、9月30日に、環境調査を実施いたしました。
 また、調査に際しましては、地元関係者からの希望もございましたことから、農業用水や耕作地の周辺地点を検査箇所に加え、実施したところであります。
 まず、水質の調査結果でございますが、当該用地のように産業廃棄物処理場を埋め立てた用地を直接対象とした排水基準はないことから、厚生労働省が定める飲料を前提とした「水道水質基準」に照らし合わせた結果、基準の範囲内でありました。
 次に、大気の調査結果につきましては、ご指摘のように、マンホール内部において、高い数値で硫化水素が検出されたものの、マンホール周辺では、日本産業衛生学会が定める「許容濃度」の範囲内でありました。
 マンホールにつきましては、蓋を介して密閉されていることで、基本的には臭気の流出は抑制されておりますが、内部水量の多寡によって、拡散が生じていることも考えられますことから、調査報告書においては、対策を図ることが望ましいとの考察を得ております。

 この調査結果を受け、庁内関係部局と協議を行い、その結果どのような対策を講じることになったのか伺いたい。
 スポーツ国際交流部長 ご指摘の臭気につきましては、今回調査対象としたマンホールに接続されている当該施設の雨水排水用U字溝の上部開口部付近より発生しているものと考えております。
 なお、委託しておりました調査報告書につきましては、12月3日に成果品が納品されましたことから、関係部署との協議については、現在進行中となっております。
 地元の方々に早期に対応が図れる具体策をお示しできるよう努めておりますので、今しばらくお時間をいただきたいと存じます。

 (2)住民への対応について
 本件については、地元住民への丁寧な説明や対応を前に要望したところであるが、調査結果などについて、すでに地元住民には説明を行っているのか伺いたい。
 スポーツ国際交流部長 環境調査につきましては、これまでの調査との比較や経過観察を要しますことから、毎年2月に実施している調査と同様、一般財団法人 千葉県環境財団へ業務委託の上、実施いたしました。
 今回の調査は、水質38項目・3地点、大気4項目・4地点に及ぶきめ細かな計量項目があり、その分析に基づく検証、考察を経て、成果品とするまでに2カ月の期間を要しました。
 その結果、令和2年9月30日の現地調査に基づく報告書の納品は、12月3日でありました。
 その後、地元町会長にご一報申し上げ、対策については、関係部署と協議した上で、改めてお示しするものとして、お伝えしたところであります。
 地域住民の方々の不安を払拭するため、早期に対応が図れる効果的な対応策をお示しするよう、協議が整い次第、速やかに説明してまいりますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。

 2 姉崎地区周辺の異臭について
 姉崎、有秋、青葉台、椎津などで異臭があり、問合せが本年度は90件来ていると伺っている。
 近隣の工場から煙が上がると臭いという苦情が私のところにも多々来ている。
 市ではこの状況に対してこれまでどのような体制で取り組んできたのか。
 また、市・県・企業と環境保全協定を締結しているとのことであるが、協定を活用した対応はどのように考えているのか伺う。
 環境部長 本市における悪臭に対する事業者への取組対応は、通常、市原市環境保全条例に基づき、著しい悪臭を発生させる施設や作業の届出の義務付け、環境の保全に関する協定に基づく、工場敷地境界線上における臭気指数の設定、悪臭防止法及び環境の保全に関する協定に基づく、事業所への立入調査を実施し、指導することとしております。
 また、市民からの臭いのご相談を頂いた際には、発生源の状況の確認を行い、事業者に対して臭気対策の指導やアドバイスを行っております。
 ご質問の姉崎地区における異臭への取組体制につきましては、市民からの通報を受け、環境部職員により、現地の異臭の状況確認を行うとともに、定期的な臭気パトロールを実施し、発生源の把握に努めているところであります。
 今年の6月からは、環境部職員が大気採取を実施し、千葉県が分析を行う体制を整えたところです。
 さらには、千葉臨海地域における環境の保全に関する協定を締結している事業所の環境管理部門に対して、会議の席にて、注意喚起を行いました。
 今後も、異臭が強く継続して発生した際には、事業所内の施設の稼働状況などを確認するよう、引き続き協力を求めるとともに、必要に応じて、立入調査を実施してまいります。

 これまで、発生源を特定するためどのような対応をしてきたのか。
 また、今後この異臭対策について、具体的にどのような対策をしていくのか伺う。
 環境部長 初めに、発生源の特定につきましては、事業所以外の発生源の可能性も考慮し、排水路や河川などを含め、地区全体の調査を行ってまいりました。
 特に姉崎地区の事業所に対しましては、異臭に繋がる漏洩事故や作業がないか確認するとともに、立入調査を実施し、煙突等の排気ガスについて、嗅覚による検査等を実施してまいりました。
 千葉県との分析体制の整備後におきましては、10月に異臭が発生した際に、市原市街地で大気を採取し、市内にある千葉県環境研究センターにて分析を行ったところ、異臭の原因物質と考えられる硫化水素がはじめて検出されましたが、発生源の特定には至りませんでした。
 次に今後の異臭対策については、引き続き消防局と連携して通報の受付体制を整えるとともに、臭気パトロールの実施や通報を受けた際には、速やかに現地調査を行い、環境部または消防局職員が採取した検体について、市から直接、分析会社に依頼するなど、迅速に検査結果が得られるよう体制を強化してまいります。
 また、大気の分析で得られた結果等を参考に、県と連携して事業所の立入調査を実施するなど、様々な角度から発生源の特定に向けて調査を進め、一刻も早く異臭をなくし、市民にとって暮らしやすい住環境の創出を目指してまいります。