平成29年度予算審査特別委員会で渡辺直樹議員が賛成討論

27.9watanabe

市民クラブを代表いたしまして、平成29年度一般会計及び特別・企業各会計予算案について賛成する立場から討論いたします。
 平成29年度の予算案は、一般会計で対前年度比

0.9%減の907億3,000万円、特別・企業会計を含めた総予算規模では0.5%減の1,594億9,650万円であり、一般会計の予算規模としては、過去最高であった平成28年度に次ぐ2番目の規模でありました。
 平成29年度予算は、市税収入の低迷や、社会保障関係経費の増加が見込まれるほか、公共施設やインフラ施設の老朽化への対応などにより、必要とする投資的経費の確保が容易ならざる大変厳しい財政状況下で編成されたものと推察いたします。
 このような財政環境の中、総合計画のスタートを切る予算として、重点施策の実現に向け、財政調整基金から10億円繰り入れるなど、あらゆる方策を講じ、新たな未来を切り開くまちづくり、未来の投資に向けた積極果敢な予算編成に取り組まれたことは、大いに評価するものであります。この予算には、市長の目指す都市像、「夢つなぎ ひときらめく 未来創造都市 いちはら」の実現に向けた強い決意が感じられ、編成に意を注がれた市長並びに執行部の御苦労には敬意を表するものであります。
 特に、将来の街づくりにつながる施策として「市原市まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げる施策」など、3つの重点化施策と都市創生戦略など、事業効果を高める戦略に対して財源が重点的に配分されたことで、市長の思い描く市原市の将来像の実現への着実な第一歩となることを期待するところであります。
 それでは、3つの重点化施策に沿って意見を申し述べます。
 重点施策の1点目、「市原市まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げる施策」につきまして、人口27万人の維持に向け、仕事と人の好循環を生み出す施策といたしまして、2020年東京オリンピック・パラリンピック等推進事業や、子育てネウボラ事業、アートを活用した観光地づくり事業などを計上されました。
 これは、本市が直面する大きな課題である人口減少の克服等に向けた施策であり、その事業効果を後年度へつなげ、課題解決に結びつけるための大変重要な取り組みであると認識しております。関係部局が連携して事業を推進するのはもちろんのこと、市民・団体・町会・企業等の多様な主体による力も生かし、その実現が図られることを望むものであります。
 2点目の「ひとの活躍と地域主体によるまちづくりに向けた施策」では、安心生活見守り支援事業、防犯ボックス事業、市民活動支援事業などを計上されました。人の活躍により、ともに支え合い、助け合う地域主体のまちづくりへとつなげるため、今後もより一層の充実を望むものであります。
 3点目の「人を支える安心・安全の強化に向けた施策」では、防災庁舎建設事業や消防緊急情報指令システム更新事業、都市計画道路整備事業などを計上されました。市民が将来にわたって安心・安全に住み続けられるよう、人を守る取り組みを進め、災害に強いまちづくりのさらなる推進を望むものであります。
 また、庁舎強靭化対策事業について庁舎整備の必要性については理解するところでありますが、その整備手法の検討に当たりましては、低コストで最大の効果が得られるよう、市原市庁舎強靭化対策検討委員会はもとより、私たち議会ともしっかりと議論を尽くした上で、整備方針を策定していただくようお願いいたします。
 最後に、今後も厳しい財政運営が予想されますが、行財政改革の推進については、さらなる不断の努力を求めるとともに、財源確保については国・県支出金などの特定財源の確保とともに、一層の未収金対策に取り組み、市民の負託に的確に応えられる持続可能な財政運営をお願いします。
 今後、予算執行に当たっては、市長を初め職員の皆様には市民の立場に立ち、真摯に取り組まれ、予算審査特別委員会の委員長報告にもありました指摘、あるいは提言など、十分にしんしゃくし、対応されるよう強く要望します。
 以上をもちまして、市民クラブは平成29年度一般会計及び特別・企業会計各予算案につきまして、賛成するものであります。