平成25年 第3回市原市議会定例会で 市民クラブを代表して、鴇田房暉議員が、市政に関する一般質問を行いました。 質問内容及び答弁は下記の通りです。
質 問
1 市長の政治姿勢について
* 「幸福都市いちはら」、「お互い様」という市長の言葉からは孔子の説いた「徳治政治」をイメージするが、現代は法律や刑罰で国家を統制する「法治政治」の社会に思え、「徳治政治」を進めるには難しい状況にある。市長が発する言葉は重く、その背景となる思想の骨格は明確でなければならないと考えるが、これまでの市政運営にあたり、市長として大切にされてきた考え方はどのようなものなのか、見解を伺いたい。
(市長答弁)
ただ今の鴇田議員の代表質問に、お答えさせていただきます。
あらためて、皆さん、おはようございます。
最初に、たいへん徳の高い質問をいただいて、ありがとうございます。
こういった答弁ができるのも、質問していただいたからこそだと思います。
感謝を申し上げたいと思います。 私も、長いこと政治の場で働かせていただいておりますが、「政治は、本当に人を幸せにできるのか、そうでないのか」、こういうことをいつも頭において、活動させていただいておりますけれども、前にもブータンのことを申し上げましたが、市原とブータンは、比較はなかなか難しいのかもしれません。 ただ今また、ご質問いただきましたように、幸福感というものは、人によって若干の違いは確かにあると思います。 ただ、最大公約数的な幸福感というものを みんなで目指していきたいというのが、私の一つの考えでございます。 市政運営のあり方ということで、市長として大切にしてきた考え方ということも、ご質問いただいておりますけれども、就任以来、私は「今を生きる将来に責任を持った一人として、また大人として、子どもたちの時代のために、今、何をすべきか。」ということを、常に念頭に置いて、市政を運営させていただいております。 いつも、次の時代の市原市を担う、子どもを政策の真ん中に据え、教育はもとより、福祉、環境、安全・安心、地域経済の活性化など、重要な施策を、市民、企業、行政の協働により推進しております。 オール市原で、この思いをみんなでもって、次の世代のために、かんばっていかなければいけないというのが、私のこれまで進めてきた 信念の一つでございますけれども、どうぞ今後ともよろしくお願いしたいと思います。 また、私は、しばしば、「幸福都市」や「お互い様」という言葉で、市民の皆さまに話しをさせていただいてまいりました。 法律や条例等に則り施策を実行することは、市政運営の基本でありますが、人として礼節をわきまえ、互いの人格を尊重するような社会を築くことにより、市民の幸福度を、さらに高めたいという思いを、述べさせていただいているところでもございます。 今後も、愛するふるさと市原市の市長として、重責を担っていることを胸に、職員の先頭に立って、私の言葉で、市民の皆さまに、まちづくりへの思いを語ってまいりたいと思いますので、鴇田議員にもどうぞよろしくお願いいたします。
質 問
2 財政運営について
* 交付団体になったことより、市税などの一般財源が減収することで、今後の重要施策に影響するような財政の硬直化が心配である。交付団体となった市原市の今後の財政運営をどう行っていくのか伺う。
(担当部長答弁)
今後の財政運営について、お答えいたします。
地方交付税は、自治体の実際の行政需要等によるものではなく、必ずしも本市の予算や決算などの実績に基づき交付されるものではありませんが、交付団体となったということは、国の考える合理的な基準に照らした場合、自前の税収だけでは、標準的な財政運営が困難ということであります。 そこで、今後の重要施策に的確に対応しつつ、安定した財政運営を行うためには、企業立地の促進や、市内産業の振興、本市の特性や魅力を生かした交流人口の拡大などにより、税源の確保を図り、一方で、あらゆる分野において抜本的な見直しを行う等、これまで以上の「選択と集中」による行政改革を断行し、将来にわたって健全で安定的な財政運営ができるよう、その取り組みを強化してまいりたいと考えております。
質 問
3 次期実施計画について
* 平成27年までの人口推計を27万9千人とした根拠について、伺います。自然動態と社会動態 をどのように捉えたのか、また、地区ごとの人口動態をどのように捉えたのか、お聞かせ下さい。
(担当部長答弁)
人口推計について、お答えいたします。 新実施計画策定方針では、平成27年の推計人口を27万9千5百人としたところであります。 この推計人口は、近年の趨勢をもとに、過去3年の人口動態を分析し、推計したものであります。 ご質問の、本市における人口動態につきましては、出生児数と死亡者数の差であります自然動態が、平成21年頃からマイナスに転じ、また、転入者数と転出者数の差である社会動態が、平成8年頃からマイナスに転じております。 全国的に、急激な少子高齢・人口減少社会が進行する中で、本市におきましても、人口推移は、自然動態、社会動態とも厳しい状況が続くものと予測されます。 また、地区毎の人口推計結果につきましては、 五井・ちはら台・市津地区におきまして、人口増加が見込まれるものの、残りの地区では、人口が減少するものと予想されております。 三和・南総・加茂地区での減少率が高くなるものと推測をしております。 このように推計人口は、近年の趨勢を踏まえて、分析、推計したものでありますので、政策的なものを加味していないことを申し添えておきます。
質 問
* 人口動態については、広大な市原市においては多様であり、各地区の特性を踏まえて政策を展開すべきと考えるが、見解をお聞かせください。
(担当部長答弁)
各地区の特性を踏まえた施策について、お答えいたします。 ご指摘のとおり、本市は、県内でも最大の広域な市域を持っております。 養老渓谷をはじめとする豊かな自然、日本有数の石油化学コンビナートなど、様々な資源に恵まれ、また、人口動態も地域それぞれの特性があると認識しております。 こうしたことから、人口減少の進む市南部の地域で、例えば、地域住民と一体になって「中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス」を開催し、「首都圏のオアシス」として、交流人口の増加を図り、定住人口の増加につながる施策を進めてまいりたいと考えております。 また、都市部では、都市基盤整備はもちろんのこと、都市交流拠点での賑わい創出など、住みやすいまち・活気あるまちづくりにつながる施策を展開してまいります。 このように、総合計画の締めくくりとなる新実施計画におきましては、地域の個性や特性、人口動態等にも十分配慮し、市全体の活性化を図る施策形成に努めてまいりたいと考えております。
質 問
* 市の特性を、行政で作っていかなければならないならないと思っております。「特色化」という言い方をしていますが、「文教都市」や「福祉都市」など、市・行政がコントロールして、それらの方向に向いていくような方向性を考えたらどうかと、常々思っております。見解を伺います。
(担当部長答弁)
先ほどご答弁申し上げましたとおり、市域それぞれに資源がございます。 その資源をどういう風に生かすかというのが、まちづくりの基本だというふうに考えております。 そういう意味で、おっしゃられた「文教都市」等について、例えば、学校があるとか、逆に、工場があれば、「工業都市」とか、そういう意味で、それぞれのまちづくりに適した施策を打つことが重要だというふうに考えております。 以上です。
質 問
4.幼児期から中学校までの連携について
* 連携の目的とはどのようなものなのか、また、何が連携する教育なのか、教育長の考えについて伺いたい。
(教育長答弁)
連携の目的とその内容についてお答えいたします。
私は、昨年7月に山崎教育長の後を受け、教育長に就任し、今年度の「市原教育元年、幼児期から中学校までの連携」のスタートに備えてまいりました。
連携の目的は、次の三つにあると考えています。
一つ目は、「個々の子どもの成長のためにどうするか」という共通の視点からのきめ細かな指導により、子どもたちの健やかな成長を図ることです。
二つ目は、保・幼・小・中の教職員の交流を通して、園や学校の活性化や授業改善を図る、管理職と教職員の意識を改革することです。
三つ目は、中学校区単位で全教職員と保護者・地域住民が連携し、地域の子どもたちを育てる「地域とともに創る開かれた学校・園」を推進することです。
このように、連携を強化することによって、子どもたちの学びが深まるとともに、入学や進学に伴う環境変化による、「小1プロブレム」や「中1ギャップ」などの課題についても解決への展望が開けるものと考えます。
さらに、教職員の連携を強化するだけでなく、小・中学生が保育園や幼稚園でキャリア教育を体験するなど、幅広い子どもたち同士の相互交流も進めてまいりたいと考えております。 私は「市原の子は、市原で育てる」という理念の実現のために、全ての教職員の力を結集し地域とともに、子どもたちの成長を点ではなく線でつなげる幼児期から中学校までの連携強化に取り組んでまいります。
2回目 質 問
* 学校現場ではスムーズに接続するための情報の共有をどのように行い対応しているのか伺いたい。
(担当部長答弁)
情報の共有についてお答えいたします。 小学校では、入学時の子どもの特性や健康面での配慮事項を把握するために、教頭が窓口となりまして、教務主任や養護教諭等が幼稚園や保育所・園に出向き情報を確認しております。 確認した情報は、教職員間で共有し、一人一人の子どもの理解を深め、子どもの発達段階に応じた指導に生かしております。
3回目 質 問
* 子ども子育て支援新制度への移行など大きな転換期を迎えているが、市原市教育委員会としては小学校就学前の子どものあるべき姿をどのように捉えているのか伺いたい。
(担当部長答弁)
小学校就学前の子どものあるべき姿についてお答えいたします。
幼児は幼稚園や保育所・園へ入園・入所しますと、生活経験が今までの家庭中心から小集団へ広がり、集団生活でのルールや人間関係を学んでいます。幼稚園や保育所・園などで同年齢の子どもたちと関わることで、「がまんする」といった自己を制御する力を発達させていくものと考えております。
教育委員会では、集団での遊びや生活を通しまして、健康で調和のとれた心と体を育み、小学校以降の生活や学びの基礎を身につけることが就学前の子どものあるべき姿と捉えております。
4回目 質 問
* 就学前の子どものあるべき姿を、学業をはじめとした具体的な細かな到達させるような目標のような考え方はどうなのか伺いたい。
(担当部長答弁)
お答えいたします。 なかなか中味については、具体的なところまでは今答弁することは難しいかと思いますが、やはり知・徳・体というこれは教育の中ではもっとも基本とすべきところだというふうに考えております。 そういったところで、質の高い教育、質の高い保育というところで、これから幼稚園、それから保育所、こういったところの一帯教育のところで、私ども研究していかなければいけないと考えております。
5回目 質 問
* 公立幼稚園の園数調整や2年保育への移行に際しては、私立幼稚園の関係者や、私立幼稚園協会の意見等について耳を傾けなければならなかったものと思うが、何か合意事項のようなものはあったのか、伺いたい。
(担当部長答弁)
私立幼稚園との協議について、お答えいたします。 公立幼稚園の6園体制及び2年保育については、当時、幼児数の減少が始まったこと、幼児教育が全国的に低年齢層へ浸透しつつあったことなどを背景に、公立幼稚園が教育機能を効果的に発揮できるよう、移行を判断したものであり、私立幼稚園協会との合意事項というものはなかったものと認識しております。 なお、先日、子ども・子育て支援新制度等の情報共有のため、私立幼稚園協会と会合を持った際に、公立幼稚園のこれまでの経緯も含め、説明を行ったところですが、特に異論は出されなかったところであります。
6回目 質 問
* 国では、待機児童ゼロや教育の質向上を目標に、あらためて認定こども園を推進しているように思うが、この動向を踏まえた認定こども園に関する見解を伺いたい。
(担当部長答弁)
認定こども園について、お答えいたします。 ご指摘のように、これまでの認定こども園制度につきましては、財政支援が不十分であったこと、国の所管が分かれていたこと等により、国の計画数の半数程度に設置がとどまっている現状にありました。 このため、国において、今般の子ども・子育て支援新制度の導入に向け、財源確保、幼保連携型こども園に関する指導監督の一元化等の見直しが行われたところです。 現在までのところ、制度の詳細が明らかになっていない点もあり、認定こども園への移行がどの程度促進されるのか流動的な状況にありますが、「質の高い幼児期の学校教育や保育の総合的な提供」等を目指す認定こども園の更なる設置に向けた見直し策が講じられつつある中で、本市といたしましても、ニーズを踏まえた新制度への適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
7回目 質 問
* 認定こども園への移行を含め、公立幼稚園のあり方を具体的に検討していく際に、私立幼稚園協会との関係を踏まえ、どのように進めていくのか、伺いたい。
(担当部長答弁)
公立幼稚園について、お答えいたします。 子ども・子育て支援新制度の実施に伴う公立幼稚園のあり方につきましては、昨年度から、認定こども園への移行、預かり保育の実施等の考え得る選択肢について検討を進めているところであります。
選択肢に関する検討状況につきましては、私立幼稚園協会との会合においても、説明や質疑応答を行ったところであります。 今後も、私立幼稚園と公立幼稚園との新制度に関する情報の共有化、意見交換等を行いながら、より良い幼児教育の推進に向けた連携を密にしてまいります。
8回目 質 問
* 子ども・子育て支援事業計画策定のためのニーズ調査について、誰を対象に、どのような内容で行われるのか伺う。
(担当部長答弁)
子ども・子育て支援事業計画策定に係るニーズ調査についてお答えいたします。 まず、対象者でございますが、市内にお住まいの就学前児童4,500人、小学生4,500人の合わせて9,000人の保護者としております。 次に、内容についてでございますが、本計画には、計画期間5年間についての「量の見込み」「確保の内容」「実施時期」を記載することになります。 この「量の見込み」につきましては、ニーズ 調査により把握いたします「現在の利用状況」や「今後の利用希望」を踏まえて、設定するものでございます。 具体的には、保育所、幼稚園等や放課後児童健全育成事業等の現在の利用状況及び今後の利用希望、保護者の就労状況、病気の際の対応、一時預かり等の状況、職場の両立支援等についてでございます。
9回目 質 問
* この調査は、前提として認定こども園のための調査という認識か、それとも、今までの積み重ねの中での調査なのか。
(担当部長答弁)
このニーズ調査は、保育所、幼稚園、認定こども園についての希望を調査する予定でございます。 認定こども園だけを前提としているものではなく、全体のニーズを調査しようとするものでございます。
10回目 質 問
* 保育同様に、学童保育についても、「質」の向上も必要であり、指導員の能力の向上と人材確保が重要だと思うが、現在の本市の学童保育では、指導員の資格要件や配置基準はどのようになっているのか伺う。 また、本市の学童保育事業においては、保育理念や目標をどのように設定しているのか、受託事業者の創意工夫という観点から現状を伺う。
(担当部長答弁)
学童保育について、お答えいたします。 まず、指導員の資格要件でございますが、常勤指導員としまして、保育士資格を有する者、教員免許を有する者、臨床心理士などの職歴を有する者としております。 また、非常勤指導員としまして、子育て経験者、教育や福祉に関わる学習を履修している学生、子どもの遊びや生活に関わる経験者としております。 指導員の配置基準につきましては、児童クラブ単位で、児童数5人以下の場合は1人、児童数6人から35人の場合は2人以上、36人から70人の場合は3人以上を配置することとし、この中に常勤指導員が必ず含まれるようにしております。 加えて、特別な配慮を必要とする児童をお預かりする場合には、状況に応じて指導員を加配しております。 次に、学童保育事業における保育理念や目標についてでございますが、学童保育につきましては、保護者が就労等により昼間家庭にいない児童を対象として、放課後、適切な遊びと生活の場を提供し、健全な育成を図るもので、いわば、「第二の家庭」として児童が安心して豊かな放課後を過ごせる居場所となることを目指しております。 これを踏まえ、事業者の選定にあたっては、企画提案方式により、ただ今申し上げた点に対する考え方や取り組み、創意工夫する点などの提案を受け、決定したところであります。 現在、各事業者におきましては、「地域の子どもは地域で責任を持って育てる」、「遊びや活動を通じて自主性・社会性・創造性を培う」などの保育理念、目標を掲げ、それぞれが保護者や地域と連携を図りつつ、事業実施しているところであります。
11回目 質 問
* 学童保育の受託事業者について、抜き打ちでの現場の検査は必要だと思うが、行政としてどう考えるか。
(担当部長答弁)
保育の質という観点も含めまして、日頃の対応が重要になると思います。 従いまして、私どもといたしましては、月に1度若しくは2度くらい、前触れもなく学童保育をお訪ねしまして、職員の配置とか実際にどうやっているかということを確認しております。
12回目 質 問
* 発達が不安な児童についての幼児期から中学校までの連携について伺う。発達が不安な児童については出来るだけ早期に発見し、適切な支援に結び付け、小学校就学へと関係機関が連携しながら対応することが重要であると思われる。就学前の時期における発達が不安な児童の支援について発達支援センターの取り組みの現状を聞きたい。
(担当部長答弁)
就学前の児童の支援に関する発達支援センターの取り組みにつきましてお答えします。
発達支援センターにおきましては、発達が気になる児童の早期発見・早期支援を目的として、臨床心理士を1名雇用し、市内の幼稚園・保育所からの要請に基づき巡回を行い、児童の発達状態の確認と適切な対応の方法などを、保育士や幼稚園教諭、保護者に助言をいたしております。 また、保健センター及び医療機関などからも 発達が気になる児童が紹介されてまいります。 これを受け、発達支援センターでは専門の療育相談員による個別面談を実施し、児童の発達状態を客観的にとらえ、適切な支援に向けてセンター内での調整を図っております。 この段階で、定期的な療育指導が必要な場合には、発達支援センターの療育ルームで実施している、母子通園・母子分離・交流保育の各クラスやことばの教室の利用を、児童の状態に合わせて案内しております。
13回目 質 問
* 発達支援センターでは、幼児期から小学校への入学後も臨床心理士の巡回相談を行っている。 また、教育センターにおいては、小・中学校への特別支援教育指導員等による巡回指導が行われている。発達に不安を持つ子ども達にとっては、早期発見、早期療育が成長・発達に大きな成果をあげる。そこで、関係部署間で連携し、保育所や幼稚園に対する臨床心理士の巡回日数の増を図るなどの対応をすべきではないかと考えるが、見解を伺いたい。
(担当部長答弁)
関係部署間で連携し、保育所や幼稚園に対する臨床心理士の巡回日数の増を図るなどの対応をすべきではないかとのご質問にお答えします。 発達に不安をもつ児童に対しての巡回相談・指導に関しましては、現在、発達支援センターと教育センターの間で、必要な情報交換や、支援の内容について確認を行うなど、効果的な事業実施に向けた調整を図っております。 臨床心理士の幼稚園・保育所への巡回日数の拡充につきましては、現在、1日に複数の施設を訪問するなど、より多くの巡回の機会を設けられるように工夫を行っているところですが、ここ数年発達検査や、保護者への対応が必要となるケースも増えており、現状の体制では、対応が難しい状況となってきております。 つきましては、巡回日数の拡充に向けて、関係部署と協議してまいりたいと考えております。
質 問
5.緑の基本計画について
質問
* 緑の基本計画に掲載されている施策について、各種施策・事業がどの様に展開され、どの様な成果がでているのか。現状で、この基本計画に掲げている事業の進行管理は、どの様に行っているのか。
(担当部長答弁)
市原市緑の基本計画について、お答えいたします。 平成20年度に策定いたしました「市原市 緑の基本計画」は、環境・景観・農林業・教育・福祉など、幅広い分野に跨り、39の施策で構成されております。 計画期間につきましては、「改定 市原市 総合計画」との整合を図るため、平成27年度を本計画の 目標年次としておりますが、長期的な展望に立った 緑の将来像などを定める視点から、概ね20年後を見据えた計画としております。
これまでの取り組みにつきましては、緑の施策を推進する上で、特に先導的な役割を担う重点施策を中心に、16項目の「行動指針」を策定するとともに、施策間の連携を図りながら、各種の緑の施策を 推進してまいりました。 成果につきましては、一例でございますが、市街地における緑被率は、策定時の8%から、平成24年度末には9%に、また、市民1人当たりの都市公園面積につきましても 8.0㎡から 9.17㎡と向上しております。 整備面につきましては、街区公園等の整備をはじめ、9.9haの総合公園の整備として、平成22年度より着手し、25年度から供用開始いたしました「上総更級公園」などは、緑被率の向上に寄与するとともに、市民にも親しめる空間として一定の評価を得ており、また、街づくりの拠点ともなっております。 ソフト面では、緑化推進に係る協働の基盤づくりの分野において、緑や公園を親しみ、育む活動に係って頂いております公園愛護団体も、116団体から 134団体に増加しており、景観形成や環境美化などにご協力いただいているところでございます。 他にも、緑の保全・再生という視点から、企業・市民参加の里山づくりや、河川環境整備などにおいて、様々な取り組みや成果がみられます。 今後は、こうした取り組みの成果検証をおこなうとともに、施策間での連携を図ることで、効率的・効果的な執行が可能となるよう、各事業の進行管理などにも努めてまいります。 あわせて、これら「緑の施策の実績や取り組み状況」等を情報発信するとともに、常に市民ニーズが 反映できるよう、計画の見直しも視野に入れた、柔軟かつ着実な施策展開を図ってまいりたいと考えております。
2回目 質 問
* 緑の保全・再生を一層促進する意味からも、緑の基本計画に掲げる各種の施策事業とアートミックスにおける展開プロジェクトとの整合や連携を図り、その効果が発揮されるような取り組みが必要と考える。見解を伺いたい。
(担当部長答弁)
「中房総国際芸術際いちはらアート×ミックス」の 展開プロジェクトを通じて、緑の保全・再生の促進に結びつけるような施策展開が必要ではないか。とのご質問についてお答えいたします。 いちはら アート×ミックスは、本市の南部地域で開催されますが、本事業は、地域活性化に繋がる 様々な施策のリーディング プロジェクトであると認識をしております。 従いまして、議員ご指摘のとおり、このプロジェクトを契機として、緑の基本計画に位置づけております 緑の保全・再生に係る各種の施策を、今まで以上に スピード感をもって推進し、その成果をさらに高かめることは極めて重要であると考えております。 今後は、この施策に位置づけられております 「企業・市民参加の里山及び樹林管理事業」などの事業を中心に、より充実した事業展開と、それぞれの事業が 相乗効果をうみ、地域活性化に繋がるよう、関係部局とも調整及び連携を図りながら、取り組んでまいりたいと 考えております。
3回目 質 問
* 緑化基金を活用して、どの様な事業が行われているのか。また、緑の基本計画との関連性をお聞かせください。
(担当部長答弁)
緑化基金の運用と緑の基本計画の施策推進との関連性について、お答えいたします。
基金の設置目的につきましては、「緑化の推進と 緑地の拡大を図る」としており、基金の活用事業につきましては、①公園緑地用地の取得及び造成、②公共公益用地の緑化及び保全、③緑化推進に伴う苗木の無償配布としております。 これまで実施した事業といたしましては、主に市街地における公園などの整備や、町会植樹、生垣設置奨励金など、緑化の推進に係る事業に対し、この基金を活用しております。 次に、緑の基本計画との関連性でございますが、本基金は基本計画に掲げた緑化施策を実施するうえで、貴重な財源でございます。 従いまして、その充当事業につきましては、緑化施策の推進に効果的に活用すべきであり、常に基本計画との整合性に配慮しております。 今後は、緑の基本計画につきましては、新たな視点や市民ニーズ等を反映すべく、計画の変更も 予定しておりますので、あわせて、緑化基金につきましても、より有効に活用ができるよう充当事業等について検討してまいりたいと考えております。
質 問
6 辰巳台地区のまちづくりについて
* (仮称)東部保健福祉センターの整備は、菊間保健福祉センターの補完的施設として辰巳台地区に整備するという基本方針でよろしいか。
* また、建設に向かっての進捗状況について伺いたい。
(担当部長答弁)辰巳台地区のまちづくりについて、お答えいたします。
保健福祉センターにつきましては、地域の保健福祉活動の拠点として、市内4ゾーンに設置することとしております。
東部ゾーンにつきましては、平成4年度に菊間保健福祉センターを整備しておりますが、当該施設はコミュニティーセンターとの複合施設として、福祉部門を整備したものでございます。 ご質問の(仮称)東部保健福祉センターにつきましては、これを補完する保健部門を、辰巳台地区に整備するものでございます。 また、現在の進捗状況でございますが、整備の内容などについては、地域の皆様の意見を踏まえた検討も必要でありますことから、地元協議会の設立に向けて、準備を進めているところでございます。
2回目 質 問
* 将来、当該地を行政目的に利用するにあたり、土地貸付契約が弊害となり、事業の執行に支障が生じることのないよう、対策を講ずるべきと考えるが、見解を伺う。
(担当部長答弁)
貸付土地の将来利用対策について、お答えいたします。
この土地貸付契約は、今年度末で期間満了となりますことから、現在、今後の対応につき相手方と協議を進めているところです。
議員ご指摘の点を踏まえまして、将来の利用に支障が生じないよう十分に配慮し、相手方との折衝を行ってまいります。
3回目 質 問
* 千原線の延伸計画の具現化が厳しい中、鉄道用地の新たな有効活用も検討する必要があると考えるが、当局の見解を伺いたい。
(担当部長答弁)
鉄道用地の有効活用についてお答えいたします。 鉄道は、広域な拠点間を結び、通勤や通学等の足として、沿線地域の人々の暮らしを支える重要な公共交通機関であり、公共交通網の骨格をなすものと考えております。 千原線のちはら台駅までの開通は昭和32年の小湊鉄道による免許取得から38年の歳月を経て、免許を譲り受けた千葉急行電鉄が、平成7年に完成させたものであり、延伸計画については、その後事業を引き継いだ京成電鉄により、平成31年10月までの認可延長がされております。 このように、鉄道延伸計画については、長期的な視点で考える必要があることから、京成電鉄の意向を踏まえ、より良いあり方について研究してまいります。
4回目 質 問
* 千原線の延伸については、どなたも無理だと承知しています。役所は法治主義の建前論ですので法律に則って云います。しかし市民は「千原線は来ない、来ないのだったら延伸用地を辰巳の街づくりに活用できないか」と言っているのです。市長の政治姿勢において答弁されておりますようにリーダーシップをもって本問題に取り組まれていただきたいと思います。そこでお考えをお聞かせください。
(市長答弁)
鴇田議員におかれましては、今日まで辰巳台地区について、熱いご質問をいただいておりまして、気持ちは十分に私も理解しているつもりでございます。
辰巳台地区のまちづくりについて、千原線の延伸計画につきましては、これまで今申し上げましたとおり、様々なご議論がなされておりました。
私もお答えさせていただいておりましたが、今後も、議会や市民の皆様、関係者の皆様方と、総合的・多角的な視点から、さらに議論を深め、辰巳台のまちづくりについて考えてまいります。
本日ここに、今ご質問の趣旨等についてお答えできないことを恐縮に思っておりますので、以上で答弁といたします。
質 問
7.職員用駐車場のあり方について
* 市の施設に自家用自動車で通勤を求める職員に対し、どのような対応で駐車場を確保しているのか。
(担当部長答弁)
職員用駐車場のあり方について、お答えをいたします。 本市は、市域が広域にわたるという特性から、公共交通機関が必ずしも張り巡らされている訳ではなく、かつ、大量輸送機関である鉄道の駅に近接した施設は、限られているところであります。 バス路線はあるものの、事実上自家用車を用いなければ通勤が不可能な出先機関も少なくなく、本庁についても鉄道駅から離れており、多数の職員が、通勤時に一斉に路線バスを利用することは、現状においては、困難な状況にあります。 また、早朝・深夜に及ぶ不規則な勤務なども想定した場合、バスの運行時刻なども考慮いたしますと、多数の職員が自家用車通勤を選択することも、やむを得ないところであると認識しております。 そこで、現在ある施設の敷地において、市民の利用の妨げとならない範囲で、職員の駐車スペース確保を図ることは、一定の必要性があるものと認識をしております。
2回目 質 問
* 通勤に用いる自家用車の駐車場の確保は、職員の責任において行うべきと考える。
* 旧住友ビルへの市役所の一部移転が計画されているが、来客駐車場の確保が精一杯であり、市で駐車場を確保することは困難である。これを契機として、職員駐車場の確保のあり方を抜本的に見直すべきと考える。
(担当部長答弁)
通勤による自家用車の駐車場の確保は、職員個人の責任で行うべきであるということについて、お答えいたします。
庁舎における職員の駐車場につきましては、その全ての需要を充たすために、敢えて庁舎敷地外の土地を確保することは考えておらず、あくまで庁舎の敷地内において、他の利用を妨げない範囲で確保することを考えております。
従いまして、ご指摘の旧住友ビルへ庁舎機能の一部が移転した場合において、職員駐車場を別に用意することは、現在のところ考えておりません。特に旧住友ビルは、五井という鉄道駅の至近距離に位置しており、自家用車通勤の必要性は、他の庁舎に比べ、極めて低いものと考えております。
通勤方法の選択は、庁舎の置かれた立地上の環境により様々であり、その必要性の度合いにより、それぞれの勤務場所に応じて、きめ細かく対応する必要があるものと考えております。
3回目 質 問
* 職員駐車場を市で用意するということではなく、職員駐車場全体の考え方について、見直すべきと思うがいかがか。
(担当部長答弁)
考え方についてということで、お答えいたします。 全て職員の駐車場は全て職員が確保しなければいけない、そういう原則にたってしまうと、例えば火葬場の職場であるだとか、その他平蔵の処分場であるだとか、これは、バス路線そのものが事実上確保できない。こういう場所は極端な例としてある。 一方で、サンプラザであるだとか、今ご指摘の旧住友ビルであるだとか、大量輸送機関、鉄道の駅の至近距離にあると、これを一方の極端とすると、また、その中間にいろいろな状況の職場があると。バス路線はあるもけれども、現実には走っている本数が一日に数本であるだとか、通勤自体にとても合わないだとか、いろいろな事例が考えられると。 従いまして、それに合わせた形で、これは個人の責任である場合とそれから行政ともうしますか、雇用主が確保する場合と分かれております。
これに対して、費用負担を頂戴するかどうかということは、これは別の話として考えております。 そして、現在あるそれぞれの職場において、それぞれ歴史的経緯があると、本庁舎につきましても、ただいま議員のご指摘のありましたような経緯、必ずしも職員団体の協定でやらなければいけないという約束だと、私は認識しておりませんが、当時の状況とまた、現在の状況と変わってきている場面もあります。 確かに職場外に、庁舎外に、職員互助会で駐車場を用意しまして、私も借りている一人でありますが、そのような対応を図っている例もございます。 あくまで、現在ある敷地の中で、市民の皆様の利用を妨げない範囲で確保するということは、それぞれの施設において、対応してよいことではないかという、そういう認識をもっております。
以上で鴇田議員の質問は終了しました。