平成24年第3回定例会で水野義之議員が市民クラブを代表して、
市政に関する一般質問を行いました。
1・市政運営について
(1)市民幸福度の向上について
*震災を契機に、幸せとはなにかを問い直し、幸福とは何かという価値観や人生観が大きく変わった人も多いと思いますが、市の総合計画を見つめ直し、市民の幸福度を高めるという政策に重点を置くべきと考えるが、ご見解をお示しください。
市長答弁
ただ今の市民クラブを代表しての水野議員の質問に、最初に幸福度の向上、GNHについて、お答えさせていただきます。 私は、いつも市民の「幸福」を第一に考え、市長という重責を担わせていただいております。 いじめ、児童虐待、高齢者の孤独死など、地域で生じている様々な問題は、人と人を支えあう「絆」の存在が薄れてきたことに起因しているのではないかと強く感じております。 昨年の東日本大震災は、人と人との「絆」の大切さ、重要性を改めて感じさせ、「幸せ」のあり方を問い直す契機となったのではないか、そう思っております。 それは、私だけじゃなくて、議会にいらっしゃる議員の皆様も同じような思いで市政運営に関わっていただいていると思いますが、そうした思いを私たちは今、今こそ、この日本中で進めていかなければいけないとそのように思います。 人が幸せであって始めて、生きてて良かった、あるいは、お父さん、お母さんにも感謝し、先祖にも感謝し、そういう思いになっていくのではないかと思います。 私が思う「幸福」は、市民の皆様がこのまち市原で、夢と希望と誇りをもって、愛情と笑顔があふれる暮らしを続けていくことであります。 全ての皆様が、自分と家族の幸せだけでなく、他人の幸せを喜び合える、笑顔あふれる市原市であるように、これからも全庁一丸、議会の皆様とも協働して、全市一丸になって、市民幸福度を高めてまいりたい、これが私の今の思いの根源でございます。 このような思いのもと、私は、市民の皆様とともに、市民、職員との手作りで策定した成果重視の改訂市原市総合計画を「選択、集中、スピード」を基本に、着実に推進することにより、市民の皆様一人ひとりが、幸せを実感していただけるまちづくりに努めてまいります。 以上で第1回目の質問にお答えさせていただきます。
(2) 総合行政における副市長・秘書理事・危機管理監の役割について
*危機管理監、秘書理事等、スタッフ強化について、どのような成果が出てきていると評価されているのか伺います。
市長答弁
総合行政における副市長、秘書理事、危機管理監の役割についてお答えいたします。 昨年の、日本が経験したことがない東日本大震災によって、この本会議場も信じられないようなことになっている、早急に対処していかなければならない問題があります。 本庁舎においても同じだと思います。私たちは未来の最前線の中に、同じ立場でいると思いますけれども、このような課題、問題を早急に解決していくためにも、副市長、秘書理事、そして危機管理監を擁しまして、この難局を市民総ぐるみで、また庁内一丸となって突破していきたい、解決していきたいという思いがございます。 昨今、地域主権改革の進展や東日本大震災の教訓を生かした危機管理への対応など、新たな課題に対しましては、早急な解決策が求められております。 私は、これらの課題に対し積極的に対応し、これからの市原市の姿を思い描き、その解決に向け、全庁的な連携を深めながら、戦略的に取り組んで行くことが、重要であると考え、スタッフの強化を進めてまいりました。 まず、副市長を始め、秘書理事には、全庁的な課題への対応や私の政策実現に向け、関係部局長を招集し、スピーディーに、そして様々な観点から協議・検討を行い、私の判断材料としております。 このような課題解決に向けた取り組みが、これまでになく、迅速かつ適確に行われるようになったと私は評価しております。 また、危機管理監には、就任後直ちに、防災計画の見直し等に着手し、専門的な知識と経験を活かすとともに、全庁横断的な目配りをしながら、防災行政に取り組むことで、着実に強化が図られてきたと私は評価しております。 今後も、市民の皆様が幸せを実感していただけるよう、全庁一丸となり、市政運営に取り組んでまいります。
2 上総いちはら国府祭りについて
*市長は、国府祭りを幸福祭りとも呼んでいますが、市民の皆さんに幸福を感じていただくため、第2回目の国府祭りをどのように盛り上げていくのか見解を伺います。
市長答弁
上総いちはら国府祭りにつきまして、お答えいたします。 昨年から始まりました上総いちはら国府祭りでは、多くの方から温かいご支援とご協力をいただきまして、子どもから大人まで様々な力が連携し、感動を共有することができたと考えております。感動は人と人との絆を深め、幸福へと姿を変えて行きます。 例えば、東京ディズニーリゾートの理念はただ一つ「ハピネス」、つまり、みんなを幸せにすることであると、以前伺ったことがあります、私も全く同じで、このお祭りもより多くの方に、幸せを感じていただきたいとの想いから開催するものでございます。 第2回目の国府祭りの開催にあたりましては、多くの方に昨年以上の感動を共有していただけるよう、ただいま準備を進めているところでございます。 まずは、練り踊り、ストリートダンス、フラダンス等の踊り披露、吹奏楽や神輿パレード等を中心に、お祭りを盛り上げてまいります。 昨年のお祭りにご協力をいただきました千葉よさこいは、今年も国府祭りと連携し、パレード会場やステージ会場を中心に展開してまいりますが、今回は五井駅西口も活用いたしまして、更なる交流と賑わいを創出してまいります。 新たな取組みといたしまして、市民の皆様によさこい踊りに参加して楽しんでいただけるよう、よさこい踊り講習会を開催しております。 また、歴史パレードにも参加して、お祭りを盛り上げていただけるよう、手作り甲冑教室の取組みも進めております。 国府祭りの目的の一つは、市民の皆様が幸せを実感し、誇りや郷土愛を育むことにあります。 私は、皆様との協働のもと、このお祭りをより一層盛り上げ、成長させてまいります。 このように臨んでいます。 議員の皆様にも、ご協力いただきたいと思います。
2 上総いちはら国府祭りについて 2回目質問
* 国府祭りは、市民の幸福度の向上とともに、市内経済の活性化という視点も大切にしていただきたいと考えるが、どのような取組みを進めていくのか見解を伺います。
経済部長答弁
国府祭りにおける市内経済の活性化につきまして、お答えいたします。 昨年の国府祭りでは、市内経済活性化の観点から、お祭り会場におきまして、市内商業者を中心に「いちはら国府市」を展開させていただきました。 これまでの様々なイベントに見られた商農工観の連携の成果が生かせた取組みであったと考えております。 この結果を踏まえ、去る8月3日に商農工観の連携を更に加速させ、全ての事業者が共に栄え、潤い、発展することを目的として、市原商工会議所、市原市農業協同組合、市原市観光協会と市が中心となりまして、「市原市賑わい協議会」を発足させたところでございます。 この協議会では、第2回目を迎えます国府祭りや来年度開催予定のいちはらアート×ミックスなど、大規模イベント等の開催に際し、賑わいを創出するための協働体制を構築することも目的の一つとしております。 現在、「いちはら国府市」が昨年以上に賑わい、また、一体感のある運営ができるよう、課題の整理、企画・運営等の準備を進めております。今後におきましても、経済波及効果が広く地域に浸透するようイベントを通して、協働体制の強化を図ってまいります。
3 市制施行50周年記念事業について
(1) 市制施行50周年記念事業の方向性と概要について
*佐久間市長はこの節目の時を、市長という立場で迎えます。市長としては、この50周年記念事業をどのような思いや方向性のもと実施されようとしているのか、お伺いします。
市長答弁
市制施行50周年記念事業について、お答えいたします。 水野議員から、ご質問の中でも色々触れられておりますけれども、50周年は半世紀でございますから、まさに熟成をしていかなければいけないそういう節目だと思います。
本当にこのまちの皆さんは、このまちに帰属していて良かったのか、幸せなのかどうなのかということを、みんながもう一度感じ取っていただきたい。こういう基本的な思いが私はありますけれども、人や社会に求めるだけではなくて、一人ひとりの市民の皆さんが、他人や社会のために何ができるのか、何を為すべきなのかという、そういう幸福感。これは幸福感の原点だと思いますが、そういうものも是非お持ちいただきたいというのが、今の私の思いの根源でございます。 私は、市制施行50周年という、大きな節目の年を、すべての市民の皆様とともにお祝いし、未来に向けた新たなスタートの年にしてまいりたいと考えております。 そして、先人が築いてきた本市の歴史を振り返り、まちの魅力や資源を再認識することで、ふるさとに誇りと愛着を感じ、夢や希望のもてるまちを未来へ引き継いでいくため、全力で取り組んでいるところでございます。 私たちの未来、それは、「子どもたち」です。 「次の50年」を担っていく市原の子どもたちに、私たちは何が残せるのか、何を伝えていくのかを考え、実現させるための出発点といった年にしたい、また、そうした事業を実施してまいりたいと考えております。 私は、この50周年事業に、市民、企業、団体の皆様が主体的に参加していただくことで、人と人、地域の絆が広がり、地域力も高まるものと考えております。 また、市民の皆様が、一人ひとりの取り組みを通して、「自分たちのまちを大切にする気持ち」や「自分たちは、このまちのために何ができるのか」という視点を育んでいただきたい。先ほど申し上げた答弁のとおりでございますが、心から「幸せ」を実感する契機とする一年にしたいと、考えております。
(1) 市制施行50周年記念事業の方向性と概要について 2回目質問
*市民への周知の状況や全庁的な連携の取り組みについてお伺いします。
総務部長答弁
市制施行50周年に向けた周知活動と取り組みについて、お答えいたします。
先に開催されました、第2回50周年記念事業実行委員会におきまして、50周年を記念するシンボルマークとキャッチフレーズが決定したところでございます。なお、ただいまご指摘いただきましたように、キャッチフレーズにつきましては、9月7日に最優秀賞を取り消したことから、今後、改めて新たに決めてまいりたいと考えております。 この決定しておりますシンボルマークは、現在、市のウェブサイトや庁舎1階の掲示板等を活用し周知を行っておりますが、来るべき50周年に向けた機運の醸成を図るため、シンボルマークを市内外に向けて広く発信するとともに、幅広い活用を図るべく、庁内での連携した取り組みを進めております。 まず、広報いちはら10月1日号への掲載を始めとし、同月に開催されます「第2回上総いちはら国府祭り」におきまして、50周年のPRブースを設置し、周知活動を展開してまいります。併せて、練り踊りに出場する市役所職員互助会連では、シンボルマークをプリントした揃いのウェアーを着用し、多くの来場者の皆様に50周年をPRしてまいりたいと考えております。 また、この記念すべき年を迎えるにあたり、市民の皆様をはじめ、各種団体にも記念事業の募集を行うとともに、市が主体となって行う事業についても照会をしているところでございます。 今後、これらを取りまとめ事業計画に反映させ、かつ市民の皆様に公表し、50周年という記念すべき年を、すべての市民の皆様とお祝いするとともに、市民、地域団体、企業の皆様と一緒に作り上げてまいりたいと考えております。
3.市制施行50周年記念事業の方向性と概要について
(2)中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックスについて
*『中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス』の名称にもなっている『ミックス』は、アートを色々なものと組み合わせ、作り上げるものだと理解しているが、具体的にどのようなプランを考えているのか。
またこの事業は、1回限りのイベントではなく継続性を持って取り組むべきと考えるが、見解をお聞かせください。
市長答弁
中房総国際芸術祭いちはらアートミックスについて、お答えいたします。 市原市は、日本の縮図とも言われるように、多様な要素が混在しております。 この市原において、国内外の次代を担うアーティストと地域の方々や企業、行政が連携しながら、アートを媒介にして交流し、交感することにより、継続的な地域活性化の礎を築くための取り組みが「いちはらアートミックス」です。 市原の特色である、色々な要素の「混在」、人々の「交流」、感性の交わりを表す「交感」という意味をミックスと表現しております。 今回のアートミックスでは、名称のとおり、アートを媒介にして、市民とアーティストの協働により、新たな地域の資産を生みだすためのプロジェクトを展開してまいります。 例えば、空き家や廃校を活用したレストランや作品展示であり、地元産品を用いた魅力的な食のメニューや地域限定商品の開発などであります。 このことは、市原のこれからの50年に向け、市民との協働による新しいまちづくりのモデルとなるものと考えております。 次に、この事業を、継続性を持って取り組むべきとのご意見につきましてお答えします。 いちはらアートミックスの先例的なイベントとして、新潟県十日町市を中心に開催されています大地の芸術祭がございます。 この大地の芸術祭は、平成12年から始まり、3年に一度開催されている国際芸術祭です。 今年で5回目となりますが、人間と自然が育んできた里山の暮らしなど、これまで地域に埋もれていた様々な資源を、アーティスト・市民・サポーターの協働により、人を惹きつける新たな地域資源として掘り起こしています。 回を重ねるにつれ、観光などの交流人口の増加、地元の皆様の笑顔と元気が増え、まちの活性化に繋がっていると聞いております。 水野議員も行かれており、よくご存知のことと思いますが、私も、それぞれ小さな小島でも十日町市でも、地域のお年よりも子供達も、みんな笑顔でありました。 あの姿こそが、幸せの原点ではないかと思います。 見放されてしまったような田舎でも、見方によっては大いなる幸福度が存在するのでないかと、皆さんが感じているのではないかと思います。 このようなことから、先程申し上げましたが、「いちはらアートミックス」は、継続的な地域活性化の礎を築くための取組みでありますので、第2回、第3回と継続してまいりたいと考えております。
(2)中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックスについて 2回目質問
* アート×ミックスの実施についてはメイン会場となる南市原だけでなく、全市的に取り組み、盛り上げることが必要であると考えます。 そのためには、市民へ周知し、協力していただく体制づくりが大切だと考えるが、どのように考えているのか、お聞かせください。
経済部長答弁
いちはらアートミックスの全市的な取り組みについて、お答えします。いちはらアートミックスの開催につきましては、市民や市内外の企業のご協力が必要不可欠であると考えておりますことから、全ての人々に知ってもらい、係ってもらえることが重要だと考えております。 このことから、先日設立したいちはらアートミックス実行委員会において、情報発信について検討する広報部会、ボランティアスタッフなどの運営方法を検討するサポーター部会を設置いたしました。 今後は、町会や市民団体へ、いちはらアートミックスの概要や協働の取り組みについて説明する機会を積極的に設けるとともに、主体的な取り組みをしていただける団体などにつきましては、直接赴き説明させていただきたいと考えております。 また、サポーターになっていただける市民や企業に対して、メールマガジンの発行など効果的な情報発信にも取り組んでまいりたいと考えております。
(2)中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックスについて 3回目質問
*8月に市民クラブの視察で訪れた高松市で伺ったところ、『瀬戸内国際芸術祭』では、香川県主体ながら8億円弱の予算規模であったそうだが、本市ではどのくらいの規模を予定しているのか。 また、中房総の各自治体とは、どのように連携を図り取り組んでいくのか、お聞かせください。
経済部長答弁
アートミックスの予算規模及び中房総との連携について、お答えいたします。今回の事業の予算規模は、先日の実行委員会におきまして、3億5千万円となる旨を、ご説明させていただいたところでございます。 この事業費は、大地の芸術祭や瀬戸内国際芸術祭などと比較しますと額の低いものになっております。 しかしながら、いちはらアートミックスは、首都圏からも近いという地の利を生かして、皆様のご期待に応えることができるよう、市原らしい、魅力的な作品制作、プロジェクトを検討してまいりたいと考えております。 また、中房総との連携でございますが、これまでにも直接、各自治体を訪れ概要を説明するとともに、今年度の中房総観光推進ネットワーク協議会総会の席でも、連携方法を検討していただけるよう呼びかけております。今後は、実行委員会内に設置した、広域連携部会を活用し、中房総での取り組みを検討してまいりたいと考えております。
3.市制施行50周年記念事業について
(3) 加茂地区における公共交通の転換について
* 圏央道インターチェンジの名称については、どのような状況なのかお聞かせください。
土木部長答弁
圏央道IC名称決定作業についてお答えをいたします。 圏央道の平成24年度内の開通を前にいたしまして、IC名称を正式に決定するための手続きに入ると、先週、千葉県から報告を受けました。 この手続きの中で、東日本高速道路株式会社、NEXCO東日本でございますが、こちらから近々に関係自治体に意見照会があるとのことですので、市原市といたしましては、地元要望などを踏まえながら、「(仮称)市原南IC」を「市原・鶴舞IC」として回答する予定でございます。 以上です。
3.市制施行50周年記念事業について
(3)加茂地区における公共交通の展開について 2回目質問
*圏央道の開通やアートフェスティバルの開催、小中一貫教育校の開校、交通空白地域対策などへの対応として、現在利便性の悪い加茂地区の公共交通をどのように展開していくのかお聞かせください。
企画部長答弁
加茂地区における公共交通の展開について、お答えをいたします。 加茂地区におきましては、首都圏中央連絡自動車道の開通、中房総国際芸術祭の開催、そして、加茂地区小中一貫教育校の開校など、様々な施策が展開される中、移動手段としての公共交通は、大変重要だという風に考えております。 本市の主要交通である小湊鉄道は、牛久駅以南の区間において、列車がすれ違い出来る設備がなく、一方向の列車しか運行できないため、ダイヤ編成が制限されておりますけれども、今年度、小湊鉄道株式会社が、里見駅へ列車のすれ違いを可能とする設備を整備する運びとなりました。 このことによりまして、小中一貫校の開校に合わせたダイヤ編成はもとより、中房総国際芸術祭等、観光需要に対応した臨時便の運行など、牛久駅以南の増便も可能となってまいります。 また加茂地区においては、このほど整備の完了いたしました市原鶴舞バスターミナルを拠点に、高速バスも視野に入れた、路線バスの新設再編も行い、鉄道はもとより、路線バスを含めた公共交通の利便性向上に向け、取組んでまいりたいと考えております。
4 教育行政について
教育長の教育方針について
* 新たに市原市の教育長に就任された白鳥教育長は、いかなる教育方針に基づいて教育現場を指導していく考えであるか伺います。
教育長答弁
教育方針につきましてお答えいたします。私の信条も含めて、教育行政の基本的な考えを述べさせていただきます。 全ての子どもたちに学習の醍醐味、学習の喜びを味わわせるために、前山崎教育長が推進されていたわかる授業、できる授業の一層の充実に努めてまいります。 そのためにも、「市原市幼小中一貫教育」、「スキルアップドリル」の有効活用など学力向上を柱に、学校教育推進のテーマである「生き生き学ぶ子 楽しい学校・園」の実現に向け、引き続き全力で取り組みます。 その上で、現在の学校現場の実情をしっかり掌握し、「子どものため、学校のため、地域のため」になると考えられる改革・改善には、積極果敢に挑戦していこうと考えております。 私は「めげない、ぶれない、あきらめない」という信念のもと、全教職員と力を合わせて、学校改革・学校改善に努めてまいりました。 そして、教職員の力を結集するという「教育の原点」を見失わない志は、義務教育のみならず教育全般においても十分通用するものと信じております。 以上、高等学校・県教育行政での経験も踏まえ、子どもたちが夢と希望を持ち、最後まであきらめずに生き生きと活動できる学校づくりに向けて全身全霊で取り組んでまいります。
4 教育行政について
(2) 教育困難校からの立ち直りについて
*校長として最前線で学校改革に取り組まれた経験を、市原の教育の中にどう取り入れていくのか伺います。
教育長答弁
教育困難校からの立ち直りについてお答えいたします。 私は、教育困難校を改革するために、頭髪・服装の指導はもとより、生徒が学びたいという純粋な気持ちを持って登校していることに応えるため、全教職員が一丸となって、基礎学力向上に取り組みました。 生徒が小中学校時代の学習のどこでつまずいているか自己診断することにより、学び直すことを可能にいたしました。 この取組は、生徒一人一人に基礎学力の定着を図るという、学校教育の本来の機能を発揮させることでした。 私は、これらの経験から、義務教育9年間での基礎学力をいかに定着させるかが重要であると考えております。 そこで、スキルアップドリルの活用や少人数指導の展開から、児童生徒の実態に応じた指導を徹底し、基礎学力の定着の実現を図りたいと考えております。 また、このことが、幼小中一貫教育の推進においても、ぜひ生かされるようにしていきたいと考えております。 最後に、教育委員会としましては、児童生徒の基礎学力を保障し、「一人一人が輝くいちはらの教育」を推進するため、努力してまいります。
4 教育行政について
(3) 小、中学校における基礎学力の重要性について
*基礎学力の充実を図る上で、外部機関との連携も必要だと考えるが、学校支援のための連携の状況について伺います。
学校教育部長答弁
学校支援の状況についてお答えいたします。 基礎学力の定着を図るためには、そのベースとなる生徒指導が大変大切となって参ります。 そこで、学校では必要に応じて校内だけではなく、外部機関と連携しながら解決を図っておるところであります。 具体的には、生徒指導上の課題に対しましては青少年指導センターや児童相談所、また警察等と連携を図って、課題解決のための手立ての構築に努めております。 また、学習面におけるサポートですが、特別非常勤講師の派遣や学生ボランティアなどの協力によりまして、個別指導への支援を行うことで、基礎学力の定着を図っておるところでございます。 今後も学校支援のために、外部の様々な機関と連携しながらその充実に努めて参りたいと考えております。
4 教育行政について
(4) 小学校少人数学級推進事業の実施状況について
*本年度から実施された少人数学級推進事業の実施の状況と学校によって実施できない理由を伺います。
学校教育部長
小学校少人数学級推進事業の実施状況についてお答えいたします。本年度より、小学校において3年生から6年生までの学年で、35人学級編制ができる体制をつります。小学校少人数学級推進事業を進めているところでございます。 議員の言われたとおり、今年度、12校20学年が35人学級編制の該当となりましたが、6校の7つの学年で実施できておりません。 35人学級が実施できなかった理由は、学級が増える分だけ、教室に余裕がなかったため、また、1つの学校で複数の学年が対象になったために教諭を学級担任として補充できなかったことによるものであります。
4 教育行政について
(4)小学校少人数学級推進事業の実施状況について 2回目質問
*35人学級が編制されていない学校ではどのように少人数指導を実施しているのか伺いたい。
*小学校少人数学級推進事業により派遣された市の講師はどのような役割を果たしているのか伺います。
学校教育部長
始めに、市の講師の役割についてお答えいたします。 市の講師は学級担任としては、配置できませんので、学級が増える場合は、学級担任以外の県費負担教員が学級担任を担うことになります。 従いまして、市の講師はその教諭が本来行うはずの授業や校務の分掌を補充する役割を担うことになります。 現在、学校の実情により、35人学級編制ができなかった学校においては、該当の学年に市の講師を配置し、少人数授業を展開しております。 具体的に申しますと、学級担任が補充できなかったために実施できなかった学校では、その学年において、算数や国語などの教科の授業で35人以下のグループを編成し、学級担任と市の講師がそれぞれのグループごとに授業を行っております。 また、教室数に余裕がないために実施できなかった学校においては、学級担任と市の講師でチームティーチングによる複数の授業を実施しております。 このように、35人学級編制が実施できなかった学校につきましても市の講師を活用し、子どもたち一人一人にきめ細かな指導ができるよう、少人数学級推進事業を展開しているところでございます。
4. 教育行政について
(5)市立高等学校の設置について
* 市原市の企業が必要とする人材を養成する工業系専門学科を持つ市立高校を設置することについて見解を伺います。
教育長答弁
市立高等学校の設置について、お答えいたします。 県内の公立高校は、千葉県教育委員会が平成14年に策定した「県立高等学校再編計画」に基づき、平成23年度までに、学校の設置及び学科の再構築など、段階的に高校再編が進められたところであり、今年度からスタートした「県立学校改革推進プラン」においても、引き続き統合に向けた検討が行われております。 このように再編成が進み、高校数が減少するなかでも、工業系専門科目を有する高校は、工業教育の必要性等から、学校数が維持されております。 また、工業系専門科目の志願倍率も1.4倍前後で推移していることから、工業系科目を志望する生徒の進学需要を概ね満たす規模が確保されていると考えております。 したがいまして、現時点において、新たな財政的負担を伴う工業系科目を有する市立高校を設置することは、難しいのではないかと考えております。 なお、教育委員会といたしましても、地元企業へ貢献できる人材を育成する必要性は十分認識しておりますことから、関係部署とも連携を図り、企業からの声にも一層、耳を傾けながら、将来の市原市の産業を担う子どもたちを育ててまいりたいと思います。
4 教育行政について
(5) 市立高等学校の設置について 2回目質問
*全国有数のゴルフ場の数を誇る本市では多くの大会が開催され、その大会で市原市出身のプロゴルファーが活躍すれば、子ども達の夢となり、市民として誇らしく感じられる。そこで、市内高校と連携し、一流のゴルファーを養成できるような取組みができないか見解を伺います。
生涯学習部長答弁
市内高校との連携についてお答えいたします。 市内には多くのゴルフ場が存在し、将来の一流ゴルファーを育成する環境は十分、整っているものと考えております。 その環境を活かした本市のジュニアゴルファー育成の取組みとして、現在、日本プロゴルフ協会などと協働して、夏休み期間中に小学3・4年生を対象とした体験型のゴルフ教室を開催しております。 市といたしましては、現在、ジュニアゴルファー育成に係る市内高校との連携は行なっておりませんが、今後、ジュニア世代のゴルフ人口の増加を図るため、ゴルフ教室の対象者を拡充することについて、日本プロゴルフ協会等と協議してまいります。 その中で、課題などについて検討をしながら、学校や関係機関との連携を図ってまいりたいと考えております。
5 笑顔が広がるいちはらっこの子育ち支援条例について
(1) 子育て世代や施設以外の関係者や事業者への働きかけについて
* 笑顔が広がるいちはらっこの子育ち支援条例をどのように展開させていくのか。また、「子育て世代や施設」以外の関係者や事業者へどのように働きかけていくのか、併せて伺います。
子育て支援部長答弁
笑顔が広がるいちはらっこの子育ち支援条例についてお答えします。 最初に、今後の展開についてでございますが、地域団体や事業者の皆様により構成されております市原市次世代育成支援対策地域協議会での協議などを踏まえまして、市原市次世代育成支援行動計画に基づく、子どもに関します、諸施策の推進に引き続き努めてまいります。 さらに、地域における、自発的な子育て支援の担い手のネットワークが広がりますよう、生涯学習出前講座によります啓発のほか、子育てボランティア団体との連携の強化、市独自の制度であります、子育て支援員の活動の充実などを通しまして、地域社会に働きかけてまいります。 次に、「子育て世代や施設」以外の関係者や事業者への働きかけについてでございますが、議員のご指摘にもありましたように、これらの方々のご理解と実践は、子どもの健やかな成長を社会全体で支援するまちの実現のための要となるものと認識しております。 このため、先程申し上げました地域社会への働きかけはもちろん、事業者の皆様に対しましては、仕事と子育て両立支援推進企業等顕彰事業や企業参画型子育て支援事業などを活用いたしまして、条例の理念を浸透させてまいりたいと考えております。
6 市原市地域防災計画について
(1) 市原市地域防災計画の見直しについて
*地域防災計画の現在の取り組みの進捗状況はどうか伺います。
危機管理監答弁
地域防災計画について、お答えします。 昨年3月に発生した東日本大震災は、本市の災害対応等におきましても、多くの教訓をもたらしたところであります。 そのため、昨年12月及び本年9月6日に国の防災基本計画の修正が行なわれました。 また、本年8月6日に千葉県地域防災計画の修正が行なわれたところであります。 これら国、県の見直しの動向や、庁内に設置いたしました防災対策検討会議での検証結果等を踏まえ、市原市地域防災計画について、今年度から具体的な修正作業を行なっているところであります。 現状は、6月に定めた地域防災計画の修正に係る取り組み方針に基づき、庁内各部局や庁外の防災関係機関へこの方針に基づいた修正を依頼し、回答のあった修正案の取りまとめを行っているところであります。 現状における作業過程とはなりますが、災害時の石油コンビナート特別防災区域から区域外への避難場所を含めた避難対応等や、今年になって県が公表した津波シミュレーションに基づく対策の推進等について、新たな地域防災計画におきまして位置づけていくことを予定しております。 今後につきましては、取りまとめた修正素案を基に、関係機関等と調整を行っていくとともに、先ほどご答弁いたしましたとおり、災害時の石油コンビナート特別防災区域から区域外への避難場所を含めた避難対応等につきまして、臨海部企業の皆様と6月に引き続き、2回目の協議の場を設け、ご意見等を伺いたいと考えております。 併せて、「災害に強いまちづくりに関する調査特別委員会」を初めとします市議会の皆様からもご意見・ご提言を頂戴する機会を設けてまいりたいと考えております。 このような行程を経て、今年度内を目途に地域防災計画を策定してまいりたいと考えております。
6 市原市地域防災計画について
(1) 市原市地域防災計画の見直しについて 2回目質問
*市が取り組んできているものが市民に伝わっていないと感じる。ホームページ等を活用して、情報を積極的に公開、発信していくべきではないか見解を伺います。
危機管理監答弁
ホームページ等の活用について、お答えします。 市といたしましては、東日本大震災以降、防災ラジオを各避難所に設置するほか、石油コンビナートを有する全国56の自治体との相互応援協定の締結、「市原市避難支援プラン全体計画」に基づく災害時要援護者への取り組みなどの対応を図ってきているところであります。 しかしながら、議員ご指摘のように、防災対策の取り組み状況などの情報発信が不足しているというご意見も伺っております。 そのため、先般、市民の方々に配布いたしました広報いちはら等におきましても防災の特集を組ませていただき、その中で、現在の防災の取り組み状況についても、私の方も一筆書かせていただき、掲載させていただいているところでありますが、このほか、今年度行った防災の取り組みにつきましても可能なかぎりホームページへ掲載しはじめているところでございます。 現在、修正作業を進めております地域防災計画の検討や市で行なった防災訓練の結果など防災事業の実施状況につきましても今以上にホームページ等で積極的に情報の公開・発信を行うなど、市民の皆様に理解していただくための取り組みを進めてまいりたいと考えております。
6 市原市地域防災計画について
(2)小中学校での防災教育の取り組みについて
*子どもの時からの防災への意識を付けさせることが重要だと考えるが、教育委員会の見解を伺いたい。また、今後どのように防災教育に取り組むのか伺います。
学校教育部長答弁
小中学校での防災教育の取り組みについてお答えいたします。 東日本大震災は私たちに多くの教訓を残しました。 特に釜石の奇跡と言われる子どもたちの行動であります。 子どもが自らの判断でとっさに行動して助かった事例、危険をいち早く察知し、高齢者や幼い子に救いの手を差し伸べた事例などを聞きますと、子どもの頃から危険をいち早く察知し、適切に回避する能力を身につけさせることが防災教育において大変重要であると考えております。 市原市教育委員会といたしましては、今後も防災教育の3つのねらいを達成できるよう指導を徹底してまいります。 正しい知識の習得、適切な行動力の育成、助け合う態度の育成の3つです。 今年度は6月11日に実施した市内一斉防災訓練の他に、9月1日、2日の市原市総合防災訓練にも多くの児童生徒が参加し、体験型訓練に取り組みましたが、今後、これらの取組をとおして、災害時に臨機応変で適切な行動がとれる子どもの育成に努めてまいりたいと考えております。
7 市役所本庁舎耐震対策について
*市制施行50周年を迎え、次の50年を見据えた、100周年に向けたスタート地点となる今こそ、思い切って、耐震性があり、かつ、今後の市の将来を見据えた、市役所本庁舎の新築というものを選択してはどうか、と考えますが、見解を伺います。
市長答弁
ただいまの水野議員のご質問の中味を十二分に考えて対応してまいりますとともに、現在4つの案を提示しておりますので、その中で決めさせていただきたいと思います。
質問及び答弁は以上でした。